ファンタスティック映画主婦

専業主婦の専業主婦による専業主婦のためにはならない映画ブログ。考察などとは無縁の感想文は基本ネタバレ。独断と偏見による☆評価 満点は★5 (2017年4月「苺チョコレートをまるかじり」よりタイトル変更しました )

偽りなき者--その嘘は永遠に消えない。★★★★☆(4.8)

偽りなき者 [DVD]

 

 

 
あらすじ
妻と離婚したルーカスは、デンマークの小さな町で幼稚園の教師として働いている。ある日親友の娘の園児、クララからキスをされたルーカスは、口にはしないよう諭す。ルーカスへの好意を拒絶されたと感じたクララは、園長に対し「ルーカスにいたずらされた」とも取れる発言をしてしまう。
その言葉を歪曲して解釈した町の大人たちは、ルーカスを非難しはじめる。ルーカスは無実を訴えるが、ついには複数の子どもたちに性的虐待を行っていたとされ、警察に逮捕されてしまう。
 
観賞日 2015年6月23日
 
 


映画『偽りなき者』予告編 - YouTube

 
 
ネタバレあります。ご注意ください。
 
 
 
 
 
 
 
 
怖い話です。
一度貼られた冤罪のレッテルは、永久に外れることはないのです。例え名実ともに無実が証明されたとしても。
あらすじの続きから言うと、結局子どもたちの発言には辻褄が合わないことがわかり、ルーカスは釈放されます。しかし、ここからが本当の悪夢の始まり。
 
無実が認められても、町の人たちはルーカスを信じないんです。
食料品店では店員から殴られて追い出され、家には投石、飼い犬は殺されます。
結局のところ我々は事実かどうかよりも、その人間が信用できるかどうかで判断している。そしてその人間についてよく知らない場合は、貼られたレッテルが唯一の判断材料なのです。
ルーカスはずっと地元で暮らしてきた人物ではない。一度外へ出て、戻って来た、という設定。もし彼がずっとこの町の住民だったなら、こんなことにはならなかったのでは、と思います。
 
ルーカスの人生は悲惨なことになりました。
けれどわたしがもっとも不安に感じたのは、「嘘をついた(とされる)」、クララ(そして彼女の嘘に便乗した複数の子どもたち)のことです。
 
子どもは嘘をつく生き物です。
ここでいう「嘘」は、大人の社会で言うところの「嘘」、つまり事実ではないという意味です。
もしその意味で「子どもは嘘をつかない」なんて本気で言ってる教師がいたとしたら、そいつは教育者失格です。
想像だったり、願望だったり、もしくは何の意味もなく、子どもは事実とは言えないことを口にします。悪意がある場合もあれば、そうでないことも多いです。
彼らにとってそれは「嘘ではない」。でも、それを大人の社会の文脈と同義にしてはいけないのです。
 
クララには多分、明確な悪意はなかったのでしょう。ただ、なんとなく、意味なんてわからずに、口にした言葉。それは彼女にとっては「嘘ではない」んです。
だからそこに罪を認めることはできない。
 
でも大人たちは、彼女をよく見てあげるべきだった。そしてそれができたはずだった。なのに誰もクララのことなんて見ていなかったんです。両親でさえ。
 
彼女は最初、「嘘をついた」わけではなかった。それなのに大人たちが、彼女を「嘘つき」にしたんです。
わたしは、クララがこのまま成長したら、一体どんな子になってしまうのだろうと、ただただ不安な気持ちになりました。
 
その後、クララの両親にも、ルーカスは何もしていなかったことをわかってもらうことができます。町民たちも、表面上はルーカスを受け入れます。結果として、ルーカスの誤解が解けたことにより、クララも救われたのかもしれません。
ルーカスとクララの間に、和解のようなシーンもありました。
でも、一度口にした「嘘」を、取り消すことはできないんです。ましてそれで誰かが傷ついた場合には。
 
ラストシーン、ルーカスは、狩猟仲間との狩りの最中、何者かに背後から発砲されます。弾丸はすぐそばの木をかすめただけでしたが、それは明らかにルーカスを狙ったものでした。
 
投石や犬殺しの犯人もわかっていないのです。
奴らは町の中に、この世界のどこかにい続けるのです。
ルーカスはこれからも受難の日々を送ることになるでしょう。
彼のことを、レッテルと名前でしか判断できない名もなき偽善者たちから、永遠に糾弾され続けるのです。
 
そしてクララはいつか知るでしょう。
自分の不用意な発言で、一匹の犬が殺されたことを。大好きだった大人が殴り倒され怪我を負い、銃で殺されかけたことを。
その時、今度はクララを支えてくれる誰かがそばにいてくれることを願ってやみません。
 
と、なんだか真面目に考えてしまいましたが、最後に一つだけ。
 
とにかく!
マッツ・ミケルセンがいい男過ぎる‼︎
「北欧の至宝」とも呼ばれているらしい彼。元ダンサーとのことで、動きはしなやか、着衣のままでもわかる肉体美。
はぁ〜ほれぼれ。
笑顔のマッツ、おろおろ戸惑うマッツ、怒るマッツ、ボコられるマッツ、ボコるマッツ、子どもと戯れるマッツ、女と戯れるマッツ。
いろんなマッツが見られるよ!
 
怒りに震えながら目には悲しみをたたえ、ひたすら耐える演技は本当に素晴らしかった!
 
鬱エン度★★★★
マッツ!マッツ!★★★★★
総合★★★★☆(4.8)
 
タイトルも内容もさして興味はないけれど、マッツ目当てで観に行こうかしら…
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予告編
 
タイトルも内容もさして興味はないけれど…以下ry
ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮 [DVD]

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 これは観たい!
と思ってるんだけどドラマって…どうしても躊躇してしまう。
わたしの好きな、マッツ・ミケルセン主演作。スサンネ・ビア監督の名作。
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