ファンタスティック映画主婦

専業主婦の専業主婦による専業主婦のためにはならない映画ブログ。考察などとは無縁の感想文は基本ネタバレ。独断と偏見による☆評価 満点は★5 (2017年4月「苺チョコレートをまるかじり」よりタイトル変更しました )

おおかみこどもの雨と雪ーー ファンタジックな文体で描く壮大な子離れ★☆(1.2)

おおかみこどもの雨と雪(本編1枚 特典ディスクDVD1枚)

 

あらすじ
わたしの名前は雪。お母さんは大学生の時にお父さんと出会って恋をしたんだって。そうして、わたしと、弟の雨が生まれたの。あ、これは誰にも内緒なんだけど、実はお父さんはおおかみ男で、その子どもであるわたしたちは、おおかみこどもなんだ。
でも、弟が生まれてすぐにお父さんは事故で死んでしまって…。
 
 
観賞日  2015年7月10日
 


映画「おおかみこどもの雨と雪」予告2 - YouTube

 
 
細田守監督最新作、「バケモノの子」公開に合わせ、テレビ放送されていたので観てみました。
 
 

まず、最初に言っておきます。


わたしには、だめでした…。
 
なのであまり褒めていません。
この映画がお好きな方は不快になる恐れもありますので、お読みならない方がよいかと思います。
 
 
 
ネタバレしています。ご注意ください。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
あらすじにも書いたように、語り手は姉の雪です。ですが話は母である花の「子離れ」(特に弟からの)がメインになります。
つまり物語の主軸は母親です。それを娘からの視点で描いている。で、それがうまく機能しているかと言うと、この映画の場合はそうとは言えない。
 
第三者が語り手の場合、どうしても説明口調になりがちです。今作でも、「あの時母はこう思ったそうです。」「実は父はにほんおおかみの末裔で…」と雪の語りがただの説明文になってしまっているのが本当に惜しい。
 
その「説明語り」が最初からもう気になってしかたがなくて。序盤の花とおおかみ男の馴れ初めパートも、その「語り」がどうも邪魔して、かなり興がそがれてしまいました。花の心情や、おおかみ男の過去について「説明語り」ですますくらいならむしろ描かない方がよかったのでは?って思いました。それか回想シーンで入れるとかね。
 
この序盤の展開のせいで、とにかく終始、花が何をやっても、浅はかだな〜としか思えなくなってしまった。実際にやってることが浅はかだったたとしても、物語上そう思わせないことはできたはずなんです。そして、この映画は、そう思わせるべき物語ではなかったと思うので、非常に残念に思えました。
 
また、現実味が皆無なシングルマザー描写(実際は恐らく貯金だけで生活してる人なんてほとんどいないと思うし)や、あまりの「都会=悪」描写(田舎礼賛を強調するためとはいえ)は、物語の設定上仕方ないのでしょうが、賛同できない部分も多かったです。花が孤独であっても健気に子育てする姿には身につまされる思いがして、同情の念がわいただけに、その点も残念でした。
 
さて、話は都会生活から田舎暮らしへ。
村の住民たちに助けられながら、花はなんとか二人の子どもを育てようと奮闘します。
しかし、子どもは半分おおかみ。成長するにつれ、その葛藤は子どもたちの中でも否が応でも大きくなっていきます。
雪は小学校の他の女の子と同じように、女の子らしく振る舞おうとし、逆に雨は狼の本能に従い、山へと入っていきます。
けれども花は、自分の元を離れてしまうのではという恐怖から、日に日に野生へと近づいていく雨を山から遠ざけようとします。
 
この話はね、子離れの第一段階、「子どもの世界に親がついていけなくなる!」の比喩なんだろうなと思います。大体10歳くらいになると、子どもは自分の興味対象がかなりはっきりとしてきます。ゲームや漫画に没頭する、読書や創作、生物の採集や調査研究など、親がいなくても(むしろいない方が)充実する行為にのめり込んでいくものです。
この子どもの行動を許容できるかどうかが、子離れの分かれ道なんじゃないのかなーと。もちろんその行為や対象が暴力的だったり過度に性的だったりする場合は戒めないといけませんが。
 
話がそれました。
最終的に花は、雨の意思を尊重し子離れを達成します。雨は師と仰ぐキツネに代わり、山の主となるのです。それを晴れやかな笑顔で見送る花。
しかしそこで、その場にはいなかった雪の「説明語り」が入り、またしても雰囲気が台無しに…。
 
子育て→子離れをわかりやすいファンタジーを使って表現しようとしたのはよくわかるし、その試みは評価されていると思います。
八ヶ岳北アルプスを彷彿とさせる自然描写は美しいし、メインキャラクターとなる二人の子どもの表情や動きもかわいらしい。雪に覆われた森を雨と雪が駆け回るシーンや、雨が山の主のキツネと夏山を巡るシーンは躍動感にあふれ、印象深い名場面だと思います。
作り手が愛情と情熱を注いで作り上げたという感じがひしひしと伝わってきました。
だからこそ、もう少しなんとかなんなかったのかな〜って思ってしまった次第。
偉そうにすみません…。
 
山に行きたくなる★★★
子育てのつらさがわかる★
子離れの大変さがわかる☆
総合★☆(1.2)

 
来週はこちらになります~♪(グリーンダカラちゃん風に)
実はこれもそんなに好きじゃないかな…。てか細田守監督が基本的に合わないのかもしれないなぁ~。
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公開初日からすでにものすごい反響のようです。ビジュアル的には興味あるんだけど…。


「バケモノの子」予告2 - YouTube