ファンタスティック映画主婦

専業主婦の専業主婦による専業主婦のためにはならない映画ブログ。考察などとは無縁の感想文は基本ネタバレ。独断と偏見による☆採点 満点は★5

100歳の華麗なる冒険ーーギャングと象と擬似おじいちゃんと★★★☆(3.2)

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あらすじ
100歳の誕生日、老人ホームを自室の窓から逃げ出したアランは、ひょんなことから大金の入ったスーツケースを手にする。行く先々で出会った人たちを巻き込み、はた迷惑な珍道中を繰り広げながらアランはこれまでの来し方を振り返っていた。爆弾、戦争、スパイ活動…彼の100年はきな臭い20世紀の歴史そのものでもあった。そんなアランを、金を奪われたギャングと行方不明者捜索の警察官が追ってきており…。



観賞日  2015年8月8日


スウェーデンで大ベストセラーとなった小説の映画化。
よくも悪くも期待を大いに裏切られました。

まず、おじいちゃんが本物おじいちゃんではないんです。40代の役者さんに特殊メイクを施したと事前に知ってはいたのですが、ファーストカットですぐに違和感。70万かけてメイクしたらしいが、その効果があるのかないのか…。もっと!皺を!

でもしばらくするとそんなことは気にならなくなります。物語に勢いがありすぎて、画面に映る違和感だとか矛盾なんてどーでもよくなる!とにかく、勢いありきの映画でした。

悪趣味ユーモア満載で、無駄に人が死にまくります(笑)。なので人によっては好き嫌いが分かれそう。
部分的にはわたしも「うーん…」て思うところもあったし。とは言え、全体としては楽しめました。こういうの、嫌いじゃないよ!



ネタバレしています。ご注意ください。












まず、一番最初の爆破シーンから爆笑しました。飼い猫が殺されたことに怒り狂ったアランは、仇を討つため爆弾罠をしかけ、猫を襲ったキツネを爆死させるのです!

あはははーまじか!
動物愛護団体系の人たちからは大ひんしゅくでしょうな。アランじいさんがいかに自己中で倫理観のない人物か、よくわかります(笑)。

その出来事が発端となり、アランじいは老人ホームへ強制収容。爆弾の件はお咎めなしだったのかな?スウェーデン、割と大らかだな。
けれどもそんな危険人物アランは100歳の誕生日にホームから逃亡をはかります。

捜索にあたる警察もあんまり探す気なさそうなおっさんで、惰性でやってる感じ。ところが、アランがギャングに誘拐された疑いが出てきて、仕方なく真面目に追跡することに…。

しかし、実際はアランじいがギャングのスーツケースを誤って持ち去ってしまったために、ギャングから追われていただけのこと。この件に関してはアランは悪くないよ、「カバンから手を離すんじゃねぇ」って言ったギャングが悪いんだからね(笑)!

行くあてのないアランを助けてくれたのは旧駅舎に住むおじさん。スーツケースの中身が大金だとわかると、ギャングを冷凍室に閉じ込め、金を奪おうと考える常識の持ち主(笑)。ギャングを誤って凍死させちゃったら海外行きの荷物に隠して遺棄するというなかなかのキレ者(爆笑)。もちろん格好良さげなチョッキを死体から奪って着用するのも忘れないよ!

その後、アランじいとおじさんは、単位取得マニアの学生(病的に細身)と車で逃亡。湖畔に象と住むぽちゃり女子の家に泊めてもらうことになります。バーベキューや湖畔での水浴びを楽しむアラン一行。
そこへギャング一味の一人が現れ、万事休す!…かと思いきや、象の下敷きになってギャング2死亡。ここもまた、動物愛護団体系の人たちからクレームが来そう…。

そんな大混乱があっても当のアランは全く動じず、終始他人事のよう。それもそのはず、100年を生きたアランの生涯にしてみたら、この数日なんてかわいいものなんです。

アランの父はコンドームを片手に革命を謳ったために銃殺され、母はまだ幼いアランを残して病死。アラン少年は爆弾実験に没頭するあまり人的被害を起こし、精神病院送りに。一族の遺伝子を絶やさせるため、医師から去勢手術を受けさせられます。けれどもそんな自分の境遇を悲観することなく、受け入れるアラン青年。病院を出てからはスペイン内戦に参加したり、第二次大戦中には爆弾の専門家として原爆完成に一役買い、冷戦後はその実績を買われ、各国のスパイとして活躍。激動の時代を「なるようにしかならない」精神で飄々と生き抜いてきたのでした。

さて、現在のアランじいはというと、スパイ時代の友人の息子に助けを求め、飛行機でバリ島へ向かうことに。頭を打って記憶喪失になったギャングチームのリーダーと象一匹を連れたアラン一行は、バリで仲良く暮らしましたとさ…。


あはは、書いててなんだこりゃ?って思ってきた。でも本当にこういう話だったんだもんー。
観ている最中は突っ込みを許さない勢いで、ほとんど疑問を覚えずにいたんだけど、考えてみたらおかしなところはたくさんあるんだよねー。バリへのパスポートはどうしたんだ、とか、さすがに象飼ってたらバレるだろ、とか。

爆弾好きの老人の話と聞いていたからてっきり逃亡中にもどっかんどっかんやらかすのかと思ったら、現在パートでは爆発は猫の一件のみ。もっと!火薬を!

あと、やはり気になったのは過去パートの原爆の件。こうやって笑いにされちゃうのは、この時期に観たせいもあって、なかなか複雑な気持ちになりました。
もっとひどく日本や原爆を扱ってる映画もあるし、今さらどうこう言う気もないのですが。

それにしても最近「老人ホーム」=「悪」な映画ばかり観てる気がするな…。


おじいちゃん量★★☆
火薬量★★★
致死量★★★★
総合★★★☆(3.2)



原作の方がもっと冒険してて面白そう。

窓から逃げた100歳老人

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