ファンタスティック映画主婦

専業主婦の専業主婦による専業主婦のためにはならない映画ブログ。考察などとは無縁の感想文は基本ネタバレ。独断と偏見による☆採点 満点は★5

ズートピアーー王道バディムービー!ジュディは「ひたむきで前向き」なのに「偽善的でウザい」にはならない!★★★☆(3.5)

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あらすじ
ウサギ初の警察官ジュディは期待に胸を膨らませ、いざ憧れの動物の楽園「ズートピア」へやって来た。けれども上司や同僚からは疎まれ、重要な捜査からも外されてしまう。すっかり意気消沈のジュディだったが、ひょんなことから詐欺師のキツネ、ニックと出会い…。






好調が続くディズニー期待の新作、1日にファーストデー割引で家族と観てきましたよー。
GWということもあって、子どもや中高生がわんさか。ロビーも大混雑でした。でも混んでる映画館て、なんかわくわくしていいよね。
若いお客さんのほとんどは「コナン」や「ちはやふる」目当てだったみたい。中には「テラフォーマーズ」の人もいたようでしたが…。
あと、小学生女子たちが「ずっと前から好きでした」のグッズコーナーに群がっているのを見た時はどうしようかと思った(笑)。

今作も劇場は満席。家族連れに紛れてかなり高齢のおじいちゃんまでいらっしゃいました(多分一人で来てたと思う)。まさしく老若男女を取り込むディズニーならではの光景でしたね。



さて、映画の方はというと、もう随分前から好評価の声が上がっていたものですから、期待して観に行きました。
確かにね、評判に違わぬ面白さでしたよ。
さすがは天下のディズニー、志高いところに持っていったな…って感じでした。

テーマは「無自覚な偏見」というすこぶる普遍的で分かりやすいものです。そこに「夢をあきらめない」や「自分の可能性を信じる」などのディズニーマインドが追加されて、唯一無二のディズニー映画となっています。
ただ、この前向きさはともすると偽善的ともなりがちです。ジュディの「あきらめない、努力すれば夢は叶う」なんて下手したらウザくなるところですよ。
けれどもそこはディズニー、ジュディの「内なる偏見」を出してくることで物語自体が「嫌味のない正論」に仕上がっています。



また、素晴らしいのは徹底的に作り込まれた世界観!
ズートピアは「熱帯雨林」「寒冷地帯」「砂漠地帯」と幾つかのゾーンに分かれていて、それぞれ動物に合った居住地域が設けられているという設定。そして、そんな様々な特徴を持つ動物たちが集まる中心地「サバンナ・セントラル」には動物の体型や習性に合わせた作りが随所に見られます。
電車には大中小の大きさのドア、カバ用の乾燥システム、ジューススタンドにはキリン向けに高さのある受け取り口を設置。まさしく究極のバリアフリー
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このドア見ただけでわくわく感高まる。

動物の特徴、と言えばやはり免許センターのナマケモノ。大爆笑間違いなし。笑うのも超ゆっくりすぎて、うーけーる〜!
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彼の名前はフラッシュ!その名の由来は映画を最後まで観るとわかります。


そして何と言っても主役のジュディのかわいさ!!
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もふもふの毛!紫の瞳!ぷりんとしたお尻と尻尾!
落ち込むと耳が垂れるというのもキュート!


そしてもう一人の主役、ジュディの相棒となるキツネのニック!終始伏し目がちでゆるめのネクタイ。森川智之さんの声も相まってナチュラルボーンイケメン感が漂う。
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ワルだけど根は優しくて、実は傷ついた過去がある…ってどこの少女漫画(笑)?というくらいの王道モテキャラ像。

この映画は正反対の二人が協力しながら事件を解決する、バディムービーでもあるのです。
しかも、解決までの時間は「48時間」!まるでどこかのエディ・マーフィーだな。


事件の謎も二転三転、観客もジュディたちと同じ目線で謎を追うことになり、感情移入もしやすい(ただ、勘のいい人はすぐに黒幕がわかるかも…)。
そして事件の真相を解くきっかけを、かつてジュディをいじめたキツネが口にする、という展開もよかったです。
今は改心し、ジュディの両親と仕事仲間になっていたかつてのいじめっ子ギツネが「あの頃は自分に自信がなくて君にひどいことを…」とジュディと和解するシーンはジーンときましたね。昔、娘に危害を加えたキツネを「(ウサギなのに警察官になった娘を見て)見た目で判断してはいけないと思い」雇ったパパウサギ、超ステキ!

とまぁ、お気に入りなところもたくさんあるのですが、なんで★3つ半というなんとも煮え切らない評価になったかというと…。
以下いくつか気になったところをネタバレしたがら挙げていきます。








①黒幕の行動があまりに非合理的に感じる

ズートピアで起きていた失踪事件が、実は「何らかの理由で野生化していた肉食動物を市長が秘密裏に監禁していた」というものでした。そして野生化を引き起こしていたのは黒幕である、ベルウェザー副市長。
彼女の目的はズートピアを草食動物にとっての楽園にする=最終的には肉食動物を追放することだったんだと思うんです。

彼女は小柄な羊で、いつも市長のライオンからこき使われ、鬱屈した気持ちを抱えていたのでしょう。だから自分がトップに立ち、ズートピアを変えようとした。
ズートピアの9割は草食(被捕食者)で、肉食は1割であると語られていましたが、実際の動物界でも同じです。
多数派のはずなのに、少数の権力者から支配されているという苛立ち。わからなくもないです。

ただね、やり方がまどろこしいんだよな。
だってもし、失踪事件が解決されなかったらベルウェザーの目的は達成されなかったわけでしょ。一番手っ取り早いのは市長(とか重役の人)にみんなの目がある時に野生化カプセルを使えばいいのに、ちまちまと一般人に使って効率悪くね?とか、思っちゃいました。



②むしろ新人に捜査させちゃダメでしょ

ボゴ署長が意地悪で捜査させてない、みたいになっていたけど、普通配属初日の新人に重要な仕事なんてさせないわけで。
「新人は駐禁から」というのは決して間違っていないと思ったんですよね。「ジュディがウサギの女だから捜査させてもらえない」と思わせたいなら、ジュディがずっと駐禁取締ばかりやらされていた、って設定じゃないと(もしくは捜査に参加させると見せかけて同僚の運転手をさせられてるとか)。
途中、ジュディがボゴ署長に楯つく姿はちょっと傲慢に見えちゃった。残念。



③できればニックには詐欺師のままでいて欲しかったな…

ラスト、ニックが警察官になるという展開は物語としては正解だろうと思うのですが、個人的にはうーん…でした。
というのも、続編を作って欲しいから!

例えば、「俺は裏稼業が似合ってるのさ」と言ってジュディとは袂を分かつ。でもニック、ちゃんと税金は納めます!
そして続編で、捜査に行き詰まったジュディの前に「やっぱり俺がいないとダメだな…(頭ぽんしながら)」とニックが現れる…って展開、どうよ⁈


あと、ズートピア内で言語が一種類ではなく、ある地区では言葉が違うから話が通じない!なんて展開があってもよかったかなぁと思いました(NYでもみんながみんな英語しか話さないわけではないし)。これも続編に期待。


それから、ジュディとニックは仲良しだけど、もし結婚とかになったらどうなるんだろう?そもそも異種間でできるのか?
そもそも二人にラブ要素はないか…。



そんなわけでいくつか気になったところもありましたが、全体としてはとても面白い映画です!GWに旅行の計画がない人は是非映画観へ!!