ファンタスティック映画主婦

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EVIL IDOL SONGーー我が名はグラドル。我々は大勢であるが故に。★★★(3.0)

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あらすじ

シンガーソングライターを目指す佳奈は、事務所の意向によりグラビアアイドルとして活動していた。思うように曲作りができず、社長から枕営業を強要され、次第に精神のバランスを崩していく佳奈は、ある日、夢で聞いた歌を元に曲を作りはじめる。しかしそれは聞いた人間を殺す悪魔の歌で…。

 

 

 大畑創監督の『へんげ』がわたしは大好きでしてね。

へんげ

へんげ

 

 

 その大畑監督がシンガーソングラドルの藤田恵名さんを主役にしたホラーを撮ったとのこと。去年、キネカ大森の「ホラー秘宝まつり」なるイベントにて公開され、今夏DVDが発売&レンタルされておりましたのでね、観てみましたよ。一言で言うと…

 

そっちの方向に行ったかー!

 

『へんげ』も、最後の最後で「どっひゃー!」とびっくりさせられましたけど、本作も途中から思っていたのとは全く違う方向へ飛んで行きましたのでね、驚きました。と言うか、笑いました。

 確かに、CGや演出のチープさは否めないし、終始間延びするところはあるし、かなーり話の流れに無理がありすぎなのは気になります。実際「え、なんで?」って5回は言いましたよ…。とはいえ、なぜだか妙な力技で最後まで観せられちゃう感じ。

 でも、ダメな人は絶対にダメだろうと思うのでむやみにおすすめはしません。が、大畑監督や『へんげ』が好きな方、藤田恵名のファンの方(…はもうすでに観てるよね)はよろしかったらどうぞ。

 

 

 

 

以下ネタバレ!!

 

 

 

 

グラドルも大変だ

 歌手を目指しながらも、豊満な体つきを買われ?グラドルもこなす佳奈ちゃん。グラビアの仕事も頑張るけれど、シンガーソングライターとしても売り出して欲しい…とマネージャー兼ギター担当と路上ライブも定期開催。とはいえ応援してくれるのは常連ファンの3人のみ。

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 佳奈役の藤田恵名さんは本作の主題歌入りアルバムでメジャーデビューされたそうです。 

 

 ある日佳奈はグラビア撮影中に黒い影の幻影を目にし、倒れてしまう。そしてその夜、路上ライブ中にいやらしいアングルでカメラ撮影をしていた男が、笑いながら死ぬ夢を見る。その時に聞こえていたメロディーに魅入られた佳奈はそのメロディーを元に歌を作る。しかし、それを聞いて飼っていた小鳥が死に、ホームレスは意識不明に陥る。マネージャーは自殺歌として名高い「暗い日曜日」を引き合いに出し、「そのメロディーも呪われているのではないか」と佳奈にもう歌わないよう諭す。

 時を同じくして、社長から枕営業をさせられた際の映像がネットに流れてしまう。怒りとストレスが限界に達した佳奈はついに、その悪魔の歌で人を殺してしまう…。

 

 とここまで書くとおや、オカルト寄りホラーかな?と思うじゃないですか。違いますからね(笑)。

 

 

そしてグラドルはデビル化

 社長から「(歌で人が死ぬなんて)面白い!」と評価された佳奈は「悪魔憑きアイドル」(!!)としてブレイク。路上ライブも盛況、気分も上々。ところが、殺人がバレ報道陣から囲まれた佳奈は…見た目も完全に悪魔化。

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 おいおいなんでだよ!という突っ込みは抜きでね〜(笑)。

 悪魔化した佳奈は廃校でライブを決行。ライブを阻止しようとする警察の銃撃を受けながらも、自ら編曲した悪魔の歌「EVIL IDOL SONG」を全世界に向けて歌う。すると世界中の人々が両耳からドバッ!と血を吹き出させて死んでいく…(CGが安っぽいけど、絵面はなかなか愉快です)。

 最後はその様子を「すごいね…」と佳奈(と社長とマネージャー)が眺めて、力尽きて地面に墜落して終劇。終わった瞬間思わず「まじか!」って叫んじゃったよ(笑)。

 聞いたら死ぬ歌系の話はよくあるけど、まさかの方向でした。でもこの振り切れ方は、嫌いじゃない!

 

 

我はグラドル

 本作の主演、藤田恵名さん、リアリティのある豊満感がよかったですね〜。痩せぎすでないところが好印象だったのですが…いや、グラドルって大変だな、と(小並感)。

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 てかね、一番笑ったのは「悪魔憑きグラドル(シンガーソングライター)」っていうキラーワードなんですよ。グラドル、ていうかタレント全般って、かわいい子はいっぱいいるからさ、スタイルがいいとか胸が大きいとかだけじゃない、何らかの個性がないとやっぱり売れないんでしょうけど、そんなんで売れるんかいって言う(笑)。

 でもね、もしかしたから藤田さんご本人もこの映画の内容のようなジレンマ(もちろん枕営業云々ではなくね)を抱えているのでは…なんて思うとね、ちょっと切ない気持ちにもなったりして。いや、シンガーソングラドルってなんやねん、って観る前は思ってたんだけど、最後にはすっかり応援したくなっちゃいました。…ってそれ悪魔の歌のせいかもー!?

 …ぐふぉっ! 

  

 

 

26人の監督がアルファベットに関する死を描いたオムニバス作品。大畑監督は「O」を担当。 タイトルでなるほどな!とうなった小品でござった。

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 最初にも書きましたが、大畑監督の 『へんげ』は超面白いんでね、Amazonプライムでも観られるみたいなので是非に!全人類に観て欲しい傑作でございます。