あらすじ
悪いカイジューと大きなロボットが戦います。
- あらすじ
- 個人的などうでもいい前置き
- ①挫折から始まる物語
- ②ロボット(イェーガー)がかっこいい
- ③カイジューが生っぽい
- ④脇役が魅力的
- ⑤基本は殴り合いという戦闘方法が好き
- ⑥世界の危機を「みんなで」乗り越えよう!
- ⑦キスしないよ!
あらすじが雑すぎ。
いや、でも他に言いようがないんです。
ええと、本当は地上波初放送を前に再び盛り上がっている時に投稿するつもりが随分とのびのびになってしまいまして…。まぁせっかくなので、わたしもパシリムが大好きだ!という気持ちを表明しておきたいと思います。
物語の最後についてネタバレしています。
あと、かなりどうでもいい個人的な話が続きますので興味のない方はそっとじでお願いします。
あと、唐突に『ゴジラVSメカゴジラ』のネタバレもしています。
個人的などうでもいい前置き
まず個人的な話をすると、わたしの最初の映画体験と呼べるようなものが「平成ゴジラ」にあるわけでございまして。
ちなみに、初めて観た映画はドラえもんの「パラレル西遊記」(だいたいの歳がばれそうだな…笑)で、まぁその時は映画館に行くこと自体とても特別なことだったので、もう十分楽しかったわけです。
その後もドラえもんやら東映アニメまつりなんかを子どもらしく観に行っていたのですが、ある時、テレビで放送されていた『ゴジラVSビオランテ』にものすごい衝撃を受けたんですね。
ビオランテの触手に人が捕まる様子とか、海にたたずむビオランテのグロテスクさとか、子どもながらにめちゃくちゃ怖かったんですが、でもそんなことをさしおいてもとにかく超面白かったんですね。 話の内容なんて全く理解してなかったけれど、とにかく「なんかすげぇ‼︎」と。そんなわけで、初めて自分から「観に行きたい!」と親に頼んで映画館に連れて行ってもらって観たのが、『ゴジラVSモスラ』だったのです。「モスラ〜や、モスラ〜♪」のテーマソングも当時の子どもたちの間で大流行してたしね。今の若い子は知らんだろうが、あの頃はみんなゴジラが好きだったんだよ…(遠い目)。
そして次作、『ゴジラVSメカゴジラ』がわたしにとって忘れられない映画となったのです…。
というのも、映画を観て涙するということを初めて体験した映画がメカゴジラだったのです。
もうね、とにかくメカゴジラがかっこよくて、ちょっと犬っぽくて愛嬌があって、動くだけで大興奮。そんなメカゴジラとゴジラの熱いバトルに、気づけばポップコーンの存在も忘れてスクリーンに目が釘付け。
そして終盤、超能力者の三枝未希が倒れたゴジラの「第二の脳」を攻撃するという展開になるのですが、その時、彼女はその「脳」の映像を見て、一瞬ゴジラへの攻撃を躊躇するんですね。
わたしはそのシーンでなぜか涙が溢れていました…。
当時はわからなかったけれど、今思うと、「ゴジラも生き物である」という部分にすごく感動したんだと思うんですね。そしてラスト、ゴジラがベビーゴジラとともに海に帰っていく後ろ姿にはもう号泣。帰り際、「ゴジラが死ななくてよかった」と、一緒に行った父親に感想を述べたことを今でも覚えています。
その後も『ゴジラVSスペースゴジラ』『ゴジラVSデストロイヤー』と観に行きましてね…「VSデストロイア」の最後溶けていくゴジラを観ながらむせび泣きですよ。
なので、平ゴジの悪評なんかを耳にすると今でもちょっと悲しい気持ちになります。大人になってから見返せば、確かに「なんだかなぁ〜」と思うところも多々あるのです。
が!それも含めて、「平成ゴジラ」シリーズはわたしの大切な思い出となったのでした。
しかし、そんな子ども時代を過ごしたわたしもすっかりいい大人。
ゴジラも怪獣もとうの昔に卒業し、『パシフィック・リム』公開当初は「こんなん誰が観に行くんだよ(ケッ)」と、かなり冷めた目で見ておったのでございます。
けれども、監督がわたしのオールタイムベストに入れたいファンタジー映画『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロだと聞けばトランスフォーマー的なロボ対戦ではないだろうな、とちょっとだけ期待を持って観てみたんですけど… なんだよ超大好きなやつじゃねぇかよおぉ!!(泣) と心の中で叫んだのでありました。
えーと、前置きがかなり長くなりましたが(笑)、以下わたしの『パシフィック・リム』お気に入りポイントを挙げていきます。
①挫折から始まる物語
まず訴えたいのは、この物語が怪獣との戦いに一度勝ち、そして再び敗北するところから始まるということ!それは最初から怪獣に挑む、という話より盛り上がります。スポ根ものにおいても、「経験少ないの天才肌」より「挫折したチャンピオン」の方が好みのなのでね。
主人公のローリーが傷心の元名パイロットっていう設定も胸が付くなる要素ですよね。一度負けた相手に再び挑む。この展開に熱くならない人間がいるか?
②ロボット(イェーガー)がかっこいい
見た目はいわゆるガンダム体型でゴツゴツした感じなんだけど、操縦は立ち乗りです。そう、座らないんですよ。しかも、マスコンみたいなので動かすんじゃなくて、自分の動く通りにロボが動くという、「子どものころの夢そのまま!」
人の足に装着した装置とロボの足が連動して動くのだけれど、その動作がカラクリみたいになっているのも「機械仕掛け」感があって最高だし、ガシーン、ガシーンという重たい動きもロボの質量を感じられて萌えます。
コックピットが頭の部分にあるというのもポイントで、胴体とくっつく出動シーンなんか、BGMの効果もあって激アツもの。ひゃっほーうう!!
③カイジューが生っぽい
「海からやってきた」という性質上、どの怪獣も基本ウェッティなんですね。
質感もぬめっとしていて、青い液体やら青い触手やら、粘膜が青光りしているのもいい意味で気持ち悪い。それでいてどこか愛嬌もあるんですよね。レザーバックのゴリラ具合とかもう最高でしょ。
不気味でありながら親しみもあるという絶妙な塩梅が実にわたし好みでした。
個体それぞれ個性があるのも素敵で、特にわたしが好きなのはオオタチ。しゃ~って強酸性の液体吐くのもそうだけど、いきなり羽が生えて飛び立つとか反則でしょ。初見では「飛んだ〜!」って思わず歓声をあげちゃった。
④脇役が魅力的
主役の二人も素敵だけど、なんていうか、まぁ普通の人ですよね(笑)。でも脇役たちは、司令官のペントコスト、エンジニアのテンドー、イェーガーパイロットの屈強なロシア人夫婦、ギャングのハンニバル・チャウ…とみんなキャラが立ちすぎてて、彼らだけのスピンオフ作っても面白そうなんだよね。
特にわたしが大好きなのは、怪獣研究チーム、ニュートン&ハーマンのコンビ。吹替ではベテランの古谷徹と三ツ矢雄二が担当しており、二人の息のあったやり取りはずっと聞いていたいくらい。反目しあっていた二人が「悪い怪獣をやっつけよう!」とハンドシェイクするシーンは胸が熱くなります。
研究者はオタクでなければならないんですよ。
個性豊かなキャラがたくさんいるので、人それぞれお気に入りが見つけられそうですよね。
⑤基本は殴り合いという戦闘方法が好き
一応「(毒性が強い)怪獣の血液の飛散を最小限に抑えるため」に銃などを使わない怪獣プロレス戦法が採用されているという設定のようですが、それはあくまで建前。
本音は、
そっちの方が面白いからだよぉぉぉ〜!
イェーガーなんてすげぇロボ作ってるくらいなんだから、もっと効果的で被害の少ない兵器なんて軽く作れそうなんだけど。
…っていうツッコミはNGでお願いしますよ、奥さん!
⑥世界の危機を「みんなで」乗り越えよう!
司令官は黒人だし、基地は香港、防衛組織の職員やエンジニアにも様々な人種の人が確認でき、「地球規模の危機を、地球規模の人間が関わって立ち向かう」姿勢をしっかりと描いているのも素晴らしいですよね。
冒頭、イェーガーの組み立て(?)に携わる女工が東南アジア系?の顔つきだったりするし、ちゃんと一般の人も「闘ってる」描写があるのもいい。
そう、危機に立ち向かうのは白人やウィル・スミスばかりじゃないのだ!
こういったさりげない描写から、メキシコからの移住者でありかつ「移民」という、デル・トロ監督のバックボーンを少なからず感じますね。
ただ、被害に遭うのは環太平洋沿岸地域なので、ヨーロッパの人たちはあまり本気出してないのかな、という感じ(笑)。
⑦キスしないよ!
ラスト、「ジプシー・デンジャー」を自爆させて海底の異次元の裂け目を破壊したローリーとマコ。互いの生還を喜び合った二人は、見つめあい…顔を近づけ…
額をくっつける!
いいよね~、これ。ほんといい。
何がいいって、お約束のラストキスがないので、親子でも最後まで気まずくなることなく観られるっていうね(そこかい笑)。撮影ではキスバージョンも撮ったと言われていますが、こちらの終わり方で大正解だと思いますよ。
いや、そもそも二人はすでにドリフトで繋がってるから、お互いの気持ちはわかっているわけですよ。だからあえてキスする必要なんてないわけ!心の繋がりですよ。
映画のラストシーンベスト10に入れたいくらい、ほんと好き。
…とまぁ、いろいろ書きましたけどね、わたしなんてロボに関しては完全なトーシロだし、もっと詳しく解説してくれているサイトやブログもたくさんあるのでそちらを読んだほうが絶対にためになるわけです。でも、好きな気持ちだけは記しておきたい…そんな気分で書いてみました。
わたしみたいなポンコツ三十路が観てもものすごく熱くなれるし、ロボマニアや怪獣オタク以外にも門戸を開いてくれている「パシリム」は、なんとも懐の広い、愛すべき映画なのであります!
続編はよ!
「パシフィック・リム2」製作再開へ : 映画ニュース - 映画.com(監督がデル兄でなくなったのはほんと残念ですな…)
続編のアップラ観ました。わたしは嫌いじゃないよ。
作品情報
- 監督 ギレルモ・デル・トロ
- 製作総指揮 カラム・グリーン
- 脚本 トラヴィス・ビーチャム、ギレルモ・デル・トロ
- 音楽 ラミン・ジャヴァディ
- 製作年 2013年
- 製作国 ・地域アメリカ
- 原題 PACIFIC RIM
- 出演 チャーリー・ハナム、イドリス・エルバ、菊地凛子、チャーリー・デイ、ロブ・カジンスキー、マックス・マーティーニ、ロン・パールマン、バーン・ゴーマン、クリフトン・コリンズ・Jr